放課後等デイサービスの利用者が増える要因として、「口コミ」は大きな役割を持っています。広告費をかけずに利用者が増えている事業所の多くは、この口コミが機能しています。
では、口コミはどうやって生まれるのか。今回は、この点について考えたことを書きます。
口コミは「お願いして」生まれるものではない
「保護者に紹介をお願いする」という発想を持つ経営者もいます。ただ、保護者からの紹介は、お願いされて発生するものではなく、自然に「話したくなる」ことから生まれます。
保護者が他の保護者に話すのは、「ここがいいよ」と思っているからです。この「いいよ」がどこから生まれるのかを考えることが、口コミを考える出発点になります。
「期待通り」では、口コミは生まれにくい
保護者が事前に期待していた通りのサービスが提供されている場合、それは「満足」にはつながりますが、「誰かに話したい」という気持ちにはつながりにくいことがあります。
口コミが生まれるのは、「期待していた以上だった」という体験があったときです。この「期待を超える」体験を、どう設計するかが重要になります。
他の事業所がやっていないことをやる
多くの事業所が同じようなサービスを提供している中で、「ここだけは違う」と感じてもらえる部分があるかどうか。これが、口コミの種になります。
これは、特別なことをする必要があるという意味ではありません。他の事業所が「コストがかかるからやらない」と考えていることを、あえてやる。この姿勢が、保護者に伝わります。
口コミは「見学時」から始まっている
口コミのきっかけは、利用が始まってからだけではありません。見学に来た時点での対応や雰囲気も、保護者が後から話す内容になります。
「見学に行ったときの印象がよかった」という話も、口コミの一つです。利用前の段階から、口コミにつながる体験は始まっています。
口コミが広がる速さと、広がらない理由
口コミが広がりやすい事業所と、広がりにくい事業所があります。この差は、保護者同士の繋がりの濃さだけでなく、「話すきっかけがあるかどうか」にも影響されます。
何気ない日常の中で、「そういえば、あの事業所では…」と話題になるような出来事が、事業所側で意識的に作られているかどうか。これが、口コミの広がり方に影響します。
口コミを「待つ」のではなく「設計する」
口コミは、運営していれば自然に生まれるものだと思われがちです。ただ、実際には、口コミが生まれやすい体験を、開業前から設計しているかどうかで、結果は大きく変わります。
何にコストをかけるか、保護者にどんな体験を提供するか。これらの積み重ねが、口コミという形で外に広がっていきます。
まとめ:口コミは結果であり、設計できるもの
口コミは、お願いして発生するものではなく、保護者の「期待を超える」体験から生まれます。そして、この体験は、開業前から設計することができます。
有料広告費0円で利用者が増え続けているのは、この口コミの仕組みを、運営の中で意識してきた結果だと感じています。
私自身は建築業を経営しながら、福祉未経験で放課後等デイサービスの運営を始めました。
開所後9ヶ月で黒字化を達成しています。
開業前に何を設計するべきか。なぜ利用者が集まるのか。なぜ職員が辞めないのか。実際の経験をもとにまとめています。
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