放課後等デイサービスの開業準備では、内装にどれだけ予算をかけるか、悩む方も多いと思います。
「賃貸のまま、最低限の設備で始めて、利用者が増えてから内装を整える」という考え方もあります。私自身、開業前にこの点について考えたことを書きます。
保護者は「説明」より「見た瞬間」で判断している
見学に来る保護者は、事前に事業所のことを調べてから来ます。実際に施設を見るとき、説明を聞く前に、空間そのものから何かを感じ取っています。
賃貸のまま使われた壁、安価なマット、雑然とした空間。説明では「子どものために」と話していても、空間がそれを裏切っていると、保護者の印象は「説明」より「空間」に引っ張られます。
「内装は後で」が難しい理由
「利用者が増えたら、内装にお金をかけよう」という考え方は、一見合理的に見えます。ただ、実際には、内装が整っていない状態では、利用者が増えにくいという問題があります。
見学に来た保護者が「ここに決めよう」と思う理由の一つに、空間の印象があります。内装が整っていない状態では、この最初の印象で離脱されてしまい、利用者が増えるペースそのものが遅くなります。
「利用者が増えてから内装を整える」のではなく、「内装を整えることで、利用者が増えやすくなる」という順序の方が、実際の動きに近いです。
内装への投資を「経費」と見るか「投資」と見るか
内装にかけるお金を「経費」として見ると、できるだけ抑えたいという発想になります。一方で「投資」として見ると、その後の利用者数や口コミに影響するものとして考えることができます。
同じ金額でも、何にお金をかけるかによって、保護者への伝わり方は変わります。すべてに均等にお金をかけるのではなく、どこに重点を置くかという考え方が重要です。
内装の失敗を、後から直すのは難しい
内装は、一度作ってしまうと、簡単にはやり直せません。開業後に「やっぱりここはこうしたかった」と思っても、運営中の事業所で大規模な工事をするのは、現実的に難しい場合が多いです。
開業前にどこまで考え、設計しておくか。ここでの判断が、その後何年も影響することになります。
まとめ:内装は「最初の保護者対応」
内装は、単なる設備の話ではありません。保護者が見学に来て、最初に感じる「この事業所はどんな考え方なのか」を伝える、最初の対応とも言えます。
私自身、内装への考え方を開業前から設計していたことが、見学から契約につながる割合や、保護者からの評価に影響していると感じています。
建築業の経営者として、福祉未経験から放課後等デイサービスに参入しました。
開所後9ヶ月で黒字化し、開所1年半で定員10名に対して日平均12.2名を達成しています。
開業前に何を設計するべきか。なぜ利用者が集まるのか。なぜ職員が辞めないのか。実際の経験をもとにまとめています。
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