放課後等デイサービス業界の将来性

コラム

放課後等デイサービスへの参入を検討する際、「この業界の将来性はどうなのか」という視点は、誰もが気にするところだと思います。

将来性について、断定的なことは言えませんが、今見えている傾向から考えられることを書いてみます。


需要面から見える傾向

記事㉑でも触れたように、放デイを利用する子どもの数は、増加してきました。発達特性への認知の広がり、早期支援への意識の高まりなど、複数の要因が重なっています。

こうした傾向が、短期間で大きく逆転するとは考えにくく、需要面では、当面、一定の規模が見込まれると言われています。


制度面の変化という変数

放デイは、国の制度に基づいて運営される事業です。報酬の基準や、加算の内容などは、制度改定によって変わることがあります。

制度が改定されることは、業界にとって一つの変数です。改定の内容によっては、運営のあり方に影響が出ることもあります。ただ、制度改定があったとしても、「障害のある子どもたちへの支援」という事業の目的自体が変わるわけではありません。制度の細部が変わっても、必要とされる支援そのものは続いていきます。


「数が増える」と「質が問われる」の両立

事業所数が増えている中で、今後はより一層、「どんな運営をしているか」が問われる傾向が強まっていくと考えられます。

単に事業所が存在するだけでなく、保護者からどう評価されるか、職員にとってどんな職場か、といった「質」の部分が、事業所選びにおいてより重視されるようになっていく可能性があります。これは、新規参入する事業所にとって、追い風にも逆風にもなり得る変化です。


「業界の将来性」と「自分の事業所の将来性」

業界全体としての将来性と、個別の事業所の将来性は、必ずしも一致しません。業界全体が成長している中でも、運営がうまくいかない事業所は出てきます。逆に、業界の成長が緩やかになっても、選ばれる事業所は、安定した運営を続けることができます。

「業界の将来性があるかどうか」という問いは、参入を検討する上での一つの材料ですが、それだけで開業後の結果が決まるわけではありません。


変化に対応できる事業所であるかどうか

将来、制度や利用者のニーズが変化したとしても、その変化に対応できる事業所であれば、長く運営を続けることができます。逆に、開業当初の状態のまま、何も変えずに運営を続けようとすると、変化に対応できなくなることがあります。

将来性を考える上で重要なのは、業界そのものの先行きを予測することよりも、自分の事業所が、変化に対応できる状態であるかどうかという視点かもしれません。


まとめ:将来性は業界全体と個別事業所の両方で考える

放課後等デイサービス業界全体としては、需要面で一定の規模が見込まれる一方、制度面の変化や、事業所間の差がより明確になっていく可能性があります。

業界の将来性を考えることは大切ですが、最終的には、自分の事業所が、変化の中でも選ばれ続けられるかどうかが、参入後の結果を左右します。


私自身は建築業を経営しながら、福祉未経験で放課後等デイサービスの運営を始めました。
開所から現在まで有料広告費0円で運営しています。

開業前に何を設計するべきか。なぜ利用者が集まるのか。なぜ職員が辞めないのか。実際の経験をもとにまとめています。

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