放課後等デイサービスの利用者は、相談支援員を経由して繋がるケースが多くあります。そのため「相談支援員との関係」は、運営において重要なテーマです。
ただ、この話になると「営業に行く」「挨拶回りをする」といった、訪問それ自体の話になりがちです。私自身の経験から、もう少し手前の部分について書いておきたいと思います。
「営業に行けば紹介が増える」は本当か
開業前、多くの経営者が「相談支援員に挨拶に行けば、紹介してもらえるだろう」と考えます。これは間違いではありませんが、それだけでは不十分です。
相談支援員は、保護者に対して複数の事業所を提案する立場です。挨拶に来てくれた事業所すべてを紹介するわけではありません。紹介するかどうかは、「この事業所はどんな考え方で、どんな運営をしているのか」が伝わっているかどうかに左右されます。
挨拶だけでは伝わらないこと
初回の挨拶では、事業所の基本情報(場所、定員、対応している障害種別など)は伝わります。ただ、それだけでは「他の事業所と何が違うのか」が伝わりません。
相談支援員は、保護者からの相談に対して「この子どもに合いそうな事業所はどこか」を考えています。基本情報だけでは、その判断材料になりにくいのです。
「この事業所は、こういう考え方で、こういう子どもたちに向き合っている」ということが伝わっているかどうか。ここが、紹介されるかどうかの分かれ目になります。
開所してから関係を作ろうとすると、時間がかかる
相談支援員との関係は、一度の挨拶で完成するものではありません。継続的に「この事業所はどうなっているか」が伝わっていく中で、信頼が積み重なっていきます。
開所してから関係を作ろうとすると、その間も定員割れの状態が続きます。開所前から、どう関係を作っていくかを考えておくことで、開所直後からのスタートが大きく変わります。
紹介が来ない事業所が陥りやすいこと
紹介がなかなか来ない事業所は、「もっと挨拶回りをしなければ」「もっと頻繁に訪問しなければ」と、訪問の回数を増やそうとすることがあります。
ただ、回数を増やすだけでは、伝わる内容が変わらない限り、結果も変わりません。むしろ、訪問の回数だけが増えて、相談支援員側の負担になってしまうこともあります。
大事なのは、訪問の回数ではなく、「何を伝えるか」「どう伝わっているか」です。
放置すると、どうなるか
相談支援員からの紹介が発生しない状態が続くと、利用者の増加は、保護者からの直接の問い合わせや口コミに依存することになります。これらは、開所直後はまだ少ないため、利用者数が増えるペースは遅くなります。
利用者が増えないまま時間が経つと、前述の通り、固定費の負担、外部からの評価、職員の不安といった問題に繋がっていきます。相談支援員との関係構築は、開業初期の利用者数に大きく影響する要素の一つです。
まとめ:関係構築は「開所前」から始まっている
相談支援員からの紹介は、開所後に挨拶回りをすれば自然に発生するものではありません。「この事業所はどんな考え方で運営しているか」が伝わっているかどうかが重要です。
私自身、開所初月から紹介が発生したのは、開所前からこの関係構築を意識していたことが大きいと感じています。
福祉経験ゼロ。建築業から参入。
それでも開所後9ヶ月で黒字化。開所1年半で定員超えを実現した放デイ経営の記録。
開業前に何を設計するべきか。なぜ利用者が集まるのか。なぜ職員が辞めないのか。実際の経験をもとにまとめています。
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