放課後等デイサービスは儲かるのか?

コラム

放課後等デイサービスの開業数は年々増えています。

一方で、開業した事業所の多くが定員割れに苦しんでいます。利用者が集まらない。職員が定着しない。保護者に選ばれない。開業してから初めてその現実に気づく経営者が後を絶ちません。

私自身、建築業から福祉未経験で参入しました。開業前に徹底的に調べた結果、失敗するパターンにはいくつかの共通点があることがわかりました。

この記事では、放デイ開業で失敗する経営者に共通する特徴を正直に書きます。


失敗パターン① 開業することがゴールになっている

最もよく見るパターンです。

指定申請が通った、物件が決まった、スタッフが揃った。それで満足してしまう。

でも開業は、スタートに過ぎません。

問題は開業した後に始まります。利用者をどう集めるか。職員をどう育てるか。保護者にどう選ばれるか。行政とどう関係を作るか。

開業前にこれらの設計をしておかないと、開業後に一から考えることになります。そのころには資金も時間も削られています。

開業支援のコンサルやパッケージは世の中にたくさんあります。でもその多くは「開業させるまで」を手伝うものです。開業後の運営設計を含んでいるものは、ほとんどありません。


失敗パターン② 物件と内装を軽視する

「どうせ子どもが使う場所だから」と思って、内装にお金をかけない経営者がいます。

賃貸のまま使う。床に安物のマットを敷き詰める。古いクロスのまま開業する。

これは大きな間違いです。

保護者は見学に来て、最初の3秒で判断します。「清潔か。広いか。ここに預けたいか。」どれだけ良い療育をしていても、第一印象で「なんか違う」と思われたら、その保護者は二度と来ません。

内装への投資は「経費」ではなく「投資」です。一度作れば何年も働き続けます。

逆に言えば、内装を最初に設計できれば、それだけで競合との差別化になります。適切な内装設計ができている事業所は、思っている以上に少ないからです。


失敗パターン③ 採用を後回しにする

「開業してから採用すればいい」と考える経営者がいます。

これも間違いです。

開業後に採用を始めると、人が揃うまでの間、最低限の人員で回すことになります。その状態では療育の質が上がらない。職員の負担が大きくなる。結果として離職が起きやすくなります。

採用には設計があります。どの媒体を使うか。どんな文面で書くか。給与体系をどう設定するか。いつから動き始めるか。これらを開業前から考えていないと、開業後に人不足のまま走ることになります。

処遇改善加算についても同じことが言えます。開業前に設計しておかないと、後から変更できない部分があります。知らなかったでは済まない、取り逃しが発生します。


失敗パターン④ 相談支援員との関係を軽視する

放デイの利用者の多くは、相談支援員を経由して事業所とつながります。

相談支援員との関係が薄いと、紹介が来ません。どれだけ良い事業所を作っても、そもそも知られなければ意味がありません。

さらに言うと、相談支援員の間では噂が広がります。良い評判も悪い評判も、思っている以上に速く伝わります。「あの事業所はちゃんとしている」という評価は、紹介の数に直結します。

開業後にゼロから関係を作り始めると時間がかかります。開業前から動き始めることが、早期に定員を埋める近道です。


失敗パターン⑤ 収益だけを目的に始める

放デイは報酬単価が比較的高く、安定した収益が見込めます。それ自体は事実です。

ただし、収益だけを目的に始めた事業所は長続きしない傾向があります。

保護者は敏感です。「この事業所は本当に子どものことを考えているか」は、じわじわと伝わります。療育の質が低い。職員の定着が悪い。行事が少ない。こういった積み重ねが、口コミに出てきます。

逆に言えば、保護者・子ども・職員を先に考えると、結果として利用者が集まりやすくなります。収益と理念は対立しません。順番の問題です。


失敗パターン⑥ ブランディングを後回しにする

「まず開業してから情報発信を考えよう」という経営者がいます。

でもブランディングは、開業前から始まっています。

事業所の名前はどうするか。ホームページはいつ公開するか。どんな事業所として認知されたいか。これらを後回しにすると、開業後に「なんとなくやっている」状態から抜け出せなくなります。

特に事業所の名前は重要です。検索されやすいか。競合と被らないか。保護者に覚えてもらいやすいか。一度決めたら簡単に変えられません。最初から設計することが大切です。


まとめ:失敗の共通点は「設計のなさ」

6つのパターンを書きましたが、根本は一つです。

開業前に設計していない。

福祉の知識があるかどうかよりも、経営として何を決めてから動くかの方が重要です。

逆に言えば、設計さえ正しければ、福祉未経験の経営者でも定員超えは実現できます。私自身がその証拠です。

何を設計すべきか、どの順番で動くべきか。それをまとめたのが以下のPDFです。


福祉経験ゼロ。建築業から参入。
それでも開所後9ヶ月で黒字化。開所1年半で定員超えを実現した放デイ経営の記録。

開業前に何を設計するべきか。なぜ利用者が集まるのか。なぜ職員が辞めないのか。実際の経験をもとにまとめています。

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